Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「どうも面目ございません。お名だけならあっしだって、とうに存じ上げていたんですよ。だがまさか、そんなお人が眼の前に降ッて来ようとは思えなかったんで」
張は、李俊の義兄弟のひとりで、その名は横、異名は船火児――生れは江中の島――小孤山の産だという。
この張横には、もうひとり実の弟がある。
稀代な水泳の達人で、水底十里をよく切っておよぎ、水中を出ぬこと七日七晩という記録をもっている。
そして、その肌の白さ、魚の腹のようなので、人呼んで彼を浪裏白跳の張順といった。
で、元来はこの張横、張順の兄弟は、俗に“私渡”とよばれる非公認の渡船稼業をやっていたのである。
揚子江両岸の小都市の間には、さかんに税関抜けの密輸や闇屋が往来する。それやら博奕場帰りやらただの旅人などを乗せて、いざ大河のまン中にかかると、張の兄弟は、かねてしめし合せの荒稼ぎにかかるのだった。
まず、いきなり錨をザンブと投げこんで、横が薄刃のだんびらを持ち出す。――凄文句よろしくならべて、約束の駄賃以上な客の懐中物をせびるのだ。
揚子江の上である。たいがいは慄え上がッてしまう。だが、客に化けて乗りこんでいた弟の浪裏白跳張順が「ふざけるな」