Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「いけませんか。あなた、わたしをころす気、死んでもいいというの。いったいこんな心にしたのはだれなんです。ええ、くやしい」
「あ、しずかにおしってば。ほんとにおまえは」
「こまり者」
「なにさ、もう可愛くって」
「うそっ。ほんとなら、どうかして」
「そんなむりを」
「いや、いや。いや。……くるしい。あたし、どうかしてしまったのかしら」
甘いすすり泣きに一瞬しいんとなったかと思うと、あまりにも早いうちに、廊のどこかで衆僧の呼ぶ声がここの男女を驚かせた。
「海闍梨さま、海闍梨さま、紙銭をお焼きください。暁天でございますぞ」
有明けの空とともに、祭壇の紙銭を焚き、それで回向一切も終るのだった。
煙とともに、如海の轎と十坊主の列は、山寺へ帰って行った。あとは乱脈、あとかたづけがまた大変である。そんなところへ、楊雄はなにも知らず、役署から帰ってきた。
「やあ、ご苦労ご苦労。石秀、君がいちばん骨折りだったろう」
「お、お帰んなさい。なあに何でもありゃしません。まずまず、無事にすみました」
「女房のやつは」
「え。義姉さん、そこらに見えませんでしたか。じゃあ二階の寝室でしょう。ずいぶんおくたびれなすったろうから」