Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate

Aozora Bunko

どうかひとつご堪忍を。またわれわれの切な願いをば、ぜひおきき入れのほどを」

「では一体、あの官人どもは、何者であったのですか」

「州奉行の与力とみせたのは、仲間の鉄面孔目の裴宣という者です」

「あ、あの有名な」

「ふたりの警吏は、偽筆の名人蕭譲と、篆刻の達人金大堅でした。そのほか捕手頭には李俊、馬麟、張順などが付いて行ったもの。――それらすべても、仮装仮面を脱って、今夜はあらためて酒宴の席でお詫びすることになっています。――夫人やご家族の老幼には、決して、ここではご苦労をかけません。平和な村作りをしていただくまでのこと。李応先生、なにとぞ、お覚悟をすえてください」

「ああ、それほどまでにこのほうを」

李応はついに、腰をかがめて、宋江の手を取った。その手を押し頂いて。

「士は己れを知る者のために死す。ぜひもありません。死にましょう。死んでここに生れおちたものと思いましょう」

「いまにわかりますが、これや天星宿地の宿縁なので、紛れなくあなたも仮に地へ生れ墜ちる約束事による天星の一つに違いありませぬ」

このことばは、李応にはただ奇に聞えただけであろう。いやひとり宋江のみが悟っていた宿命観であった。