Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate
二
新吉は、ある日わざわざ汽車で乗り出して女の産れ在所へ身元調べに行った。
二
お作の宅は、その町のかなり大きな荒物屋であった。鍋、桶、瀬戸物、シャボン、塵紙、草履といった物をコテコテとならべて、老舗と見えて、黝んだ太い柱がツルツルと光っていた。
新吉はすぐ近所の、怪しげな暗い飲食店へ飛び込んで、チビチビと酒を呑みながら、女を捉えて、荒物屋の身上、家族の人柄、土地の風評などを、抜け目なく訊き糺した。女は油くさい島田の首を突き出しては、酌をしていたが、知っているだけのことは話してくれた。田地が少しばかりに、小さい物置同様の、倉のあることも話した。兄が百姓をしていて、弟が土地で養子に行っていることも話した。養蚕時には養蚕もするし、そっちこっちへ金の時貸しなどをしていることも弁った。
新吉自身の家柄との権衡から言えば、あまりドッとした縁辺でもなかった。新吉の家は、今はすっかり零落しているけれど、村では筋目正しい家の一ツであった。新吉は七、八歳までは、お坊ちゃんで育った。親戚にも家柄の家がたくさんある。物は亡くしても、家の格はさまで低くなかった。
けれど、新吉はそんなことにはあまり頓着もしなかった。