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Classici giapponesi con furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate

Aozora Bunko

こちらへはちょいちょい伺いますの。」

「たまあに見えますがね。」

お増は莨をふかしながら、じっと二人の話に聴き入っていたが、平気でそうしたなかに置かれた自分を眺めている自分の心持が、おかしいようであった。

「私後に来ますわ。」

お増は反物を隅の方へ片づけると、そう言って、そこを出た。そして細目に開けてあった水口の方からそっと家へ入った。

三十分ばかり、不安な待ち遠しい時が移った。細君はじきに帰って行った。

「方々尋ねてあるいている様子だぜ。」

お千代婆さんは、客を送り出すと、急いで下駄を突っかけてやって来た。

「お増さんも、あんなに長く引き留めておくというのが悪いわな。」

「私を何だと思っていたでしょう。」

お増は眉根を顰めた。

「それは解るもんじゃない。私も何とも言い出しゃしないもんだから。」

十三

麹町の方へ引き移ってから、お増はどうかすると買いものなどに出歩いている浅井の細君の姿を、よそながら見ることがあった。

そのころには、一夏過したお増の様子がめっきり変っていた。世のなかへ出た当時の、粗野な口の利き方や、調子はずれの挙動が、大分除れて来た。