Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Leggi 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 327.364 caratteri · 638 schermate

Aozora Bunko

「均一さんどんなでした。」

均平は今夜はここに一泊して、明日病院へ行くつもりだということだけ知らせ、受話機をおいた。そして廊下の壁に貼り出してある、汽車の時間表など見てから、二階へあがった。まだ寝るには少し早く、読むものも持って来たけれど、読む気にもなれず、加世子と何か話そうとしても、久しぶりで逢っただけに話の種もなく、三村家一族のことに触れるのも何となしいやであった。三村は千万長者といわれ、三十七八年の戦争の時、ぼろ船を買い占めて儲けたのは異数で、大抵各方面への投資と土地で築きあげた身上であり、自身に経営している産業会社というようなものはなく、起業家というより金貸しと言った方が適当であった。論語くらいは読み、お茶の道楽もあり、明治から大正へかけての成功者として、黄金万能の処世哲学には均平もしばしば中てられたものだが、それはそれとして俗物としては偉大な俗物だと感心しないわけにいかなかった。こんな時勢を彼はどんなふうに考えているであろうか。多分戦争でもすめば、日本の財界はすばらしい景気になり、自分のもっている不動産も桁はずれに値があがり、世界戦以上の黄金時代が来るものと楽観しているであろうか。