Classici giapponesi con furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Leggi 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 327.364 caratteri · 638 schermate
九
」
ぼつぼつ話しながら、二人は青嵐荘近くまで来ていた。かれこれ十時半であった。
部屋は一晩寝ただけに、昨日着いた時よりも親しみが出来、均平はここで一ト月も暮らし、自分をよく考えてみるのもよいかも知れぬと思ったが、そういう機会はこれまでにもなかったわけではなく、本当に考える気なら、それが絃歌の巷でも少しも差し閊えないはずだと思われた。
しばらくお茶を呑んで休んでから、加世子が頼んだタキシイが来たところで、三人はまた打ち揃って山荘を出た。
上諏訪でおりたのは、十二時過ぎであった。
「どうしましょう、私お腹がすいたんですの。フジ屋へでもお入りになりません?」
「食事ならホテルでしよう。買物はその後になさい。」
ホテルまではちょっと間があった。銀子に加世子を紹介したところで、こだわりのない銀子のことだから加世子に悪い感じを与えるはずもなく、反対に銀子にもいやな印象を与えるわけもなく、これを機会にたまには逢っても悪くはないし、夙く母に別れて愛に渇えている加世子にとって、時にとっての話相手になるのではないかと、均平は自分勝手にそんなことを考えていた。
九
銀子はちょうどつまらなそうに独りでサロンにいて、グラフを読んでいたが、サアビス掛りのボオイが取り次ぎ、均平が入って行った。