Classici giapponesi con furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Leggi 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 327.364 caratteri · 638 schermate
あった。多分もう下宿を引き揚げたであろうが、主人と話したら今まで知らなかった事実に触れることもできそうであった。
玄関口へ出たのは、お神であったが、
「ああ、先生ですか。まあこっちへお上がりになって。」
お神はあわただしげに庸三を二階へつれて行って、
「梢さん今日お引越しですよ。今荷車が来たばかりで、荷物を積むところですから、ちょっとこっちへ来て御覧なさい。」
際どいところであった。庸三も下宿の前に荷車のあることは知っていたが、それが葉子の引越しの車とも思わず、その横を擦りぬけて石段を上がったのだったが、そう言われて廊下へ出て、そっと硝子戸から下を見下ろすと、ジャケツに薄汚い茶の中折を冠った運送屋の若い衆が、ちょうどしおじの本箱を持ち出すところであった。
「はは、なるほど。」
庸三は苦笑したが、その時年少詩人の史朗がひょいと車の側へ出て来たので、彼はあっと思って後ろへ跪坐んでしまった。
「このごろ誰か来たでしょう。」
「え、来ました、二三度。」
「何て男です。」
「さあ、お名前はおっしゃいませんが、若い方です。鼻の隆い目の大きい、役者みたいなねえ。」
「ふふむ、なるほど。