Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Leggi 自警録 (じけいろく) di 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 168.224 caratteri · 328 schermate
「しかし天下を預かる英雄にはそんなこともありますまい」
「英雄は英雄でも、豪傑は豪傑でも、俺のことをこんなこと言った、怪しからぬ奴だ、あんなことをいったが不都合だと互いに陰口きいたのを、怨むようにこそこそと他人の悪口をいうさまは、毫も裏長屋の婆と異うことはない」
と言われたが、磊落にして世評などに無頓着を衒う豪傑にしても、なおかつかかる人が多い。いわんや普通の凡人においてはなおさらである。
また僕はかつて次のごときことを読んだことである。ソクラテスは容貌の醜い人で、世人が彼を誹謗するときは、必ずこの点を指摘した。しかし彼自身も容貌などは、どうでもよいと思うため、世人が自分の容貌の醜きを悪口すれば、自分もその仲間に加わり、一緒に笑い、己れの眼の飛び出しているは、四方八方をよく見るためであり、鼻の天井を向いているは、他人の嗅げないものを嗅ぐためであると磊落に笑い流していたが、その死せんとするにあたり、ヘムロックの杯を取りながら、
「いよいよ俺が死んだなら、もはや俺の容貌の醜きを笑う人もあるまい」
と一言した。してみると、他人が彼の醜きを譏るのを気にしていたと思われると説いた人の論を聞いた。