Classici giapponesi con furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Leggi 自警録 (じけいろく) di 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 168.224 caratteri · 328 schermate
いよいよという時に発する強さ
桂公爵の人格もしくは政見等については人々の考えは種々に分かれているようであるが、公のただ人ならざりしことは、何人も同意であろう。して辛抱づよい点は公の長所であった。長日月病床に臥しながら、公の身辺に侍べる者にさえ苦しき顔を見せなかったという。公に知られぬようにこっそり覗いて見るとさも痛そうな顔色をして痛みある局部をみずから摩っていても、誰か病室に入れば、ただちに面相を変え、痛みなき風をよそおったという。
戦場に死するはことの外たやすい、何故なれば死ぬように万事仕向けてある。すなわち周囲が死を促がす、ゆえに見事に死ぬ。しかし長らく病疾にかかりてなお帰るがごとく斃るるは容易の業ではない。強き人はよく耐える。よく耐える人を強者という。
いよいよという時に発する強さ
我々の交われる人々の中にも、つくづくその人物を窺うと心底強いものがたくさんある。
残念なことには我々はそういう人物をつくづく見ることを勤めない。
知らざりき仏と共におきふしてあけくらしける我が身なりとは
とは光俊朝臣の述懐であるが、歌の「仏」という代りに武士なり丈夫なりの強い人格の文字を用いても同じことになる。