Classici giapponesi con furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Leggi 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 160.770 caratteri · 322 schermate
こちらは鉄のツメで、攻撃します。」
スーッと、ロープへ近づいていきました。巨大なカニが、すぐ目の前にうごめいています。
「さあ、たたかいだっ。見ててごらん。いまに鉄のツメで、あいつを、やっつけてやるから。」
技師は、いさましくさけぶと、まえのハンドルに手をかけました。ギーッという音がして、潜水機のよこについている、巨大な鉄のはさみが動きはじめました。
カニの背中は、すぐまえにあるのです。鉄のツメは、その方へ、ニューッと、のびていきました。しかし、潜水機そのものが、上からぶらさがっているのですから、おもうようになりません。いまひといきというところで、とどかないのです。
「もっと、近づけて、もっと、もっと。」
電話口にどなりながら、技師は、歯ぎしりをして、ハンドルをうごかしています。
「あっ、とどいたっ、しめたぞ。」
ハンドルをガチンとやると、鉄のツメがグッとはさみました。カニの足を二本はさんで、ぐいと、もぎとってしまったのです。
しかし、あいては、へいきです。つくりものの足をきりとられたって、なんでもありません。
ヤスリの動きは、ますますはげしく、キーキーという音が、潜水機の中まで聞こえてくるような気がしました。