Classici giapponesi con furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Leggi 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 160.770 caratteri · 322 schermate
これはいったい、どうしたわけなのでしょう。海岸の地面の中から、ひとりの人間が、わきだしてきたのです。この男は、ツチグモのように、土のなかに住んでいるのでしょうか。あの黒い穴の下には、なにがあるのでしょう。そこは防空壕のようにひろくなって、人間のすまいになってでもいるのでしょうか。
穴から出たあやしい男は、草のはえた土を、もとにもどして、穴のふたをしました。それから、もう一度、よくあたりを見まわして、どこへいくのか、いそぎ足に歩きだしました。
明智探偵は、それを見ると、小林少年のうでを突っついて、あいずをしました。そして、あいてにさとられぬように、そっと、男のあとを尾行しはじめたのです。
あやしい男は、海岸の反対の方角へ、どんどん歩いていきます。そちらには、さっきの部落とちがって、もっと大きな漁師村があるのです。
その道に、こだかい丘が、そびえていました。男はテクテクと、その丘の下を歩いています。そのとき、明智探偵はまた小林少年のうでを突っつきました。そして、いきなりかけだしたのです。
おそろしい早さです。まるで、くろい風が吹きすぎるようでした。