Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

Leggi 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 160.770 caratteri · 322 schermate

Aozora Bunko

壮一君も、賢二君も、びっくりして、のぞき穴から、目をはなそうとしました。ところが、どうしたことか、首が動かないのです。目をはなすことができないのです。

それは、ふたりの頭を、じいさんの大きな両手が、グッとおさえつけていたからです。

「もうすこし、がまんしてみなさい。なにもこわいことはない。カブトムシは、箱の中から出られやしない。いまに、おもしろいことがおこるから、よく見ているんだよ。」

じいさんは、ふたりの少年の頭を、おそろしい力でおさえつけたまま、声だけは、ひどくやさしいのです。

レンズのはたらきで、一ぴきのカブトムシが、人間ほどの大きさに見えます。それが十何びきもはいだしてきたのですから、じつにものすごいありさまです。

少年たちは、こわいけれども、見たい気持もするので、おさえつけられたまま、目もつぶらないでいました。

すると、やがて、たくさんのカブトムシのなかの、一ぴきが、コロンとひっくりかえって、腹を上にして、もがきはじめました。賢二君たちはしりませんが、それは、同じ日の朝、丸ビルの中で、小林君のはいっている大カブトムシが、ひっくりかえったのと、そっくりのかたちでした。