Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.696 caratteri · 310 schermate

Aozora Bunko

お六は執拗に絡み付いて、その手は黙然として壁の方を向く平次の肩に掛りました。

「馬鹿ッ」

平次はすっくと立上がりました。その弾みに、長大な身体が小窓のところまで伸びると、隙間漏る月の光が、ちょうどその顔のところを照したのです。

「あッ」

平次と思いきや、いつの間に入れ替ったか、それは大きな馬顔。

「馬鹿ッ、何という女だい」

言うまでもなく、銭形平次の子分、ガラッ八の八五郎でなくて誰であるものでしょう。

「お前は、お前は?」

「よく覚えておけ。銭形親分の右の片腕といわれた、小判形の八五郎だ、――親分がいつまでこんなところにマゴマゴしているものか」

「えッ」

「ざまア、見やがれッ」

ガラッ八は小屋の入口から外へパッと飛出そうとしましたが、いけません。小屋は全部外から鎖した上、入口の――今お六の入った締りは、闇に馴れないガラッ八の眼ではどうしても捜せなかったのです。

そのうちに、パチパチパチと物のはぜる音がして、夜風が一陣の煙をサッと小屋の中に吹込みます。

「まア、悪かったワねえ、でも、銭形の子分なら、満更諦められない事はない、観念して私と一緒に焼け死んでおくれ」

「野郎ッ」