Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.562 caratteri · 291 schermate
先代の御主人は中気で亡くなりましたが、その娘のお信さんは、半年前のある晩、何を食べたか、もがき死をなさいました。その時は、町内の本道(内科医)が胡麻化してしまいましたが、恐ろしい事に近頃になって、御主人総七様の命を狙う者があるような気がいたしてならないのでございます」
四十男の徳三郎は、物静かな調子ながら、怯え切って、唇を顫わせております。
「なぜ主人へ言わないんだ」
と平次。
「申しました、幾度も、幾度も、うるさいほど申しましたが、一向取合っては下さいません。何分若い盛りの主人でございます。実を申せば、御新造が亡くなって、あの大身代が自由になるのを、結局気楽なことに思っていらっしゃるようで――」
徳三郎はフッと口を緘みました。さすがに言い過ぎた事に気が付いたのでしょう。
「御新造が死んだのは半年前だと言うし、叔父や甥が入って来たところで、とがめ立てするわけにも行くまいから、それだけの事じゃ、お前さんと一緒に乗込むわけにも行くまい。お前さんの忠義は結構だが、あまり取越し苦労をしないように蔭ながら主人を見張って上げる方がよかろう」
平次もそう言うより外には工夫もありません。