Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.562 caratteri · 291 schermate

Aozora Bunko

八

そこに居合せたのは、自分と番頭と、女房のお吉と、医者二人だけ。思案に余って、取乱している番頭の新兵衛に、一時疑いを向け、それから薬包紙を取捨てる積りだったと申しております」

「なるほど、一応理屈は通る。が、やはり一番怪しいな」

「あんな白々しい悪事を働く人間は、儀八のように、自分へ疑いを向けておくでしょうか、旦那」

「それだよ。一番怪しいだけに、儀八に罪はないかも知れない。ところで、一番怪しくないのは、誰だ」

「田原屋から薬を届けることを知っている人間のうちで、一番怪しくないのは、石橋屋の久助でございます」

「とにかく、薬をもう一度調べることだな」

「包紙に残っているのは、南蛮物の〇〇でございました」

「売った店はないか」

「神田中にはございません」

「二度目に田原屋から来た薬を調べたろうな」

笹野新三郎は変った事を言いました。

「あッ、そこへ気がつきませんでした。有難う存じます」

平次は天来の暗示に勇み立って、ろくな挨拶もせずに立上がります。

「これこれ、もう帰るのか」

「ヘエ、今度は下手人を縛って参ります」

そういう平次の姿はもう縁側の方へ消えておりました。

八

平次は浜田屋へ帰ると、まだそこに頑張っているガラッ八を呼出し、何やら耳打をして、外へ出してやりました。