Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.062 caratteri · 276 schermate
六
「巴屋の旦那、――私がこうして、施米を見張っているわけはお判りでしょうね。この上、人さらいなどがあると、これほどの善根も沙汰止みにならないとも限りません。そうなると第一貧乏人が可哀相じゃありませんか」
平次は妙な事を言い出します。
「有難うございます。親分が見張って下さるんで、どんなに心強いかわかりません、――でも、世間では、人さらいは人間業ではない、あれは神隠しだ――と言っているそうですが」
「そんな馬鹿なことがあるものですか、人間も人間、容易ならぬ人間ですよ、――だが旦那、私も銭形とか何とか言われて、少しは悪者に烟たがられた男です。女の子をさらうような、卑怯な野郎に負けようとは思いも寄らない、私が見張っているうちは、指も差させるこっちゃありませんよ」
平次は日頃にもない大言壮語を吐き散らします。驚いたのは側に居たガラッ八、――いやそれより驚いたのは巴屋の三右衛門でした。
「親分、それは本当で」
「私は自慢は大嫌いですよ」
「ヘエ――」
これでは挨拶のしようがありません。
六
「親分、またやられたッ」
ガラッ八が飛込んで来ました。南辻橋の施米があってから三日目です。