Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.062 caratteri · 276 schermate
主人のお米さんはそれが気に入らなくて、お咲さんをただコキ使った上、番頭さんの給金まで減らした、食い扶持を差引くつもりだったのだね」
「…………」
「返事がなければ、そう思って差支えはあるまい」
和助の萎れる姿を見て、平次は立上がります。
「親分、これからどうなるんで」
ガラッ八はぼんやりその後に従いました。
「これっきりさ――茂七に逢って、たった一と言訊きさえすればいい」
平次は久三郎を追ってもう一度番所へ、暁近い街を行きました。
「銭形の、お蔭で下手人を縛ったよ。まだ白状はしないが、なアに、石を抱かせるほどのことはあるまい」
仮縄を掛けた茂七を引据えて、青物町の久三郎はこんな事を言うのです。
「青物町の、俺に一つ二つ訊かしてくれ、茂七でなきゃ知らないことがあるんだ」
「あ、いいとも」
久三郎の寛大さを可笑しく見て、平次は茂七の側に寄りました。
「茂七、つまらない我慢は止した方がいいぜ、――お前はお夏を庇っているようだが、下手人はお夏なんかじゃないよ」
「…………」
平次の言葉を不思議そうに見上げる茂七です。
「あの晩、お前がお米にねじ込むつもりで二階へ行くと、お米の部屋から、飛出して来るお夏の後ろ姿を月明りで見たはずだ、――廊下に灯はないが、高窓から、月がよく射している――昨夜は月がよかった」