Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.230 caratteri · 280 schermate

Aozora Bunko

「すると、親類会議が済んで庄司家の跡取りが助十郎と決まれば、すぐ二人を殺して心中と触れ込むわけですね」

「多分そんなことだろうと思う」

そこまでは考えられますが、さてそれ以上はどうにもなりません。

そのうちに次第に陽が傾いて、未刻(二時)になり申刻(四時)になります。平次は先刻から煙草ばかり立て続けに燻らして、煙の中から眼を光らせておりますが、なんとしても結構な智恵は浮びそうもなかったのです。

「武家のお家騒動なんかに足を踏込んだのが間違いだったな、八」

平次はとうとう投げてしまいました。上野の暮酉刻(六時)が鳴ります。

「そう言ったって親分」

已むに已まれぬ平次の正義感と、お組――謎々の合図を工夫する娘の魅力に引かされた八五郎の好奇心が、ここまで深入りさせてしまったのでした。

「一本つけましょうか」

女房のお静は、平次の機嫌をほぐす妙薬を心得ているのでした。

「そうしてくれ、八と爺さんと三人で、今晩は少し過すことにしようよ」

平次は大きく伸びをして雀色に暮れて行く秋の街を見やりました。

「お気の毒なのは若様でございます」

あれからズーッと平次のところにいる友吉爺やは洟水と涙とを一緒になで上げます。