Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.230 caratteri · 280 schermate
三
「宝捜しはイヤだが、ひらめから三万両手繰り出すのは面白いな」
「やって下さいよ、親分。うまく三万両見付かりゃひと身上出してもいい――って番頭の有八が――」
「馬鹿野郎」
「ヘエー」
「金で人を釣って、三万両捜させようなんて、太い野郎だ」
「あっしじゃありませんよ、そいつは有八の言い草だ」
「だから断って来な。馬鹿馬鹿しい」
平次の癇にさわるのは、報酬に物を言わせようとするタチの人種――どんな事でも金さえ出せばの気でいる人間でした。
「驚いたなア、どうも」
「驚くことはあるめえ。ひと身上になるじゃないか。お前が勝手にやるがいい」
「へッ」
ガラッ八は面喰らって飛出してしまいました。身上を拵える気のないものは、どうも付き合いきれないとでも思ったのでしょう。
三
それから二日目。
八五郎は「大変」の旋風を起して飛び込みました。
「さア、大変ッ、親分」
「また眼の色を変えて飛び込んで来やがる。御町内では馴れっこだが、江戸中大変を触れて歩かれた日にゃ皆んな胆を潰すぜ」
「大丈夫、路地へ入るまでは、大変のタの字も言わねえ。――何しろ大変ですぜ、親分」
「三万両の大判小判が見付かって、お前がひと身上拵えたとでもいうのかい」