Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.230 caratteri · 280 schermate
えたら、相当役に立ちそうな親爺でした。
給料の前借りがあるので、主人がなかなか川越在の田舎へ帰してくれないのが不平のようですが、それを除けば大した文句もないらしく、結局少女のお鶴とたった二人で、滅多に人の来ない寮の番人をしているのが、かえって気楽そうでもあります。
朝からのことを一と通り話させると、
「いや驚きましたよ。何しろ私どものいるところからこの母屋まで、五六間のところに大きな足跡が付いているんでしょう。お鶴が気が違ったように騒ぐから、二階へ上がってみるとあの始末だ」
「第一番にどんなことをした」
平次は爺やの耳元で声を張上げました。
「町役人とお店と医者へ行かなきゃならないから、まず隣の幸右衛門さんのところへ飛んで行って手伝いを頼みました」
「幸右衛門はまだ起きてなかったのか」
「平常は恐ろしく早い人だが、大雪の朝は寝心地が良いから、今朝にかぎって大寝坊だ。戸を叩いても容易に起きないのには弱りましたよ」
「幸右衛門の家から出るか入るかした足跡はなかったのか」
平次の気の廻ること――、ガラッ八はそれを聴きながら固唾を呑みました。
「雪の中の一軒家のように、犬っころ一匹側へ寄った足跡もねエ。