Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.804 caratteri · 225 schermate

Aozora Bunko

母屋に寝るのは、この外に主人総右衛門と女房のお早と倅の島三郎と、娘のお芳と、親類の娘のお町と、たったそれだけ、この顔触れの中に、強か者の伝六を殺せそうなものは一人もおりません。

お早は主人とは少し年齢が違いすぎるくらいで、四十そこそこの女。板橋在の百姓の出で、正直者らしい代り、慾は深そうです。これは何を訊いてもいっこう要領を得ません。

倅の島三郎は二十歳、少しは帳場も手伝いますが、これは気も弱そうで、人などを殺せそうもありません。その妹のお芳は十八の恐ろしく色っぽい豊満な娘。兄の島三郎とは反対に、気力も健康も溢れておりますが、伝六とはなんの関係があるはずもなく、もう一人親類の娘というお町は、日蔭の花のような二十二三の美しい女ですが、一年の半分は床の上にいる病弱で、現にこの一と月ばかりは、持病の癆咳が重くなって、三度の食事も床の上に運ばせております。

「やはり外から入ったんだね」

留吉はそう極めております。

「いや、金富町の親分の前だが、あの引窓を外から開けて入れる道理はない。あっしは下手人は内の者だと思うが――」

ガラッ八は柄にもない抗議を持出しました。