Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.804 caratteri · 225 schermate
番頭さんは江戸者だが、店中の者は皆んな同じ村の生れですよ」
「そうか」
そう聴けば、力があって、少しは武術の心得のある百姓の倅力松が、並の雇人の三倍の給料で、用心棒に雇われても何の不思議もありません。
娘のお喜多は、ただおろおろするだけ、昨日の昼から父親に逢わないという以外には、何の役に立つことも言ってくれません。
番頭の周助は五十年配の強か者で、商売には抜け目がないという評判ですが、主人の財産を殖やすと同じ率で、自分の貯蓄も殖やして行くほかには、さして悪巧みがあろうとも思われません。こんな男にとっては、主人の暖簾と威光が何よりの頼りで、まさか金の卵を産む鵞鳥を絞め殺すほどの無分別者とは思われなかったのです。
「昨夜は何か変ったことがなかったのか」
ガラッ八の一応の問いに対して、
「ヘエ、何の変ったこともございません。旦那様はお加減が悪いということで、昼過ぎから離屋へ参るのを遠慮しておりました。店は戌刻半(九時)頃に閉めましたが、それから帳合をして私は亥刻半(十一時)ごろ家へ帰りました。――私の家はツイ背中合せの、石原の親分さんのお隣でございます」
念入りすぎる答えですが、この言葉からは少しの怪しい節も見出されません。