Classici giapponesi con furigana
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イエスでん
イエス伝
矢内原 忠雄
Leggi イエス伝 (イエスでん) di 矢内原 忠雄 (やないはらただお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.119 caratteri · 436 schermate
しかしサタンは隙間のないところからは入らない。サタンが入るには、必ず隙間があったのです。イスカリオテのユダの場合、その隙間は金を愛する心であった。彼はマリヤが香油をそそぐを見て、すぐに「金!」「三百デナリ!」と思った。これがユダの根本的弱点でありました。彼は個人の利益も金銭的に考え、貧民への慈善も金銭的に考え、神の国の建設も金銭的に考えた。換言すれば物事を物質的に、世俗的に考えることが、彼の習慣でありました。そこに隙間を見いだして、サタンは彼に入ったのです。「汝らをも、世にある物をも愛すな」(ヨハネ第一書二の一五)。世を愛する欲が、サタンの入る隙間であります。ああしかし、なんと私ども隙間だらけでしょう!「我らを嘗試に遇せず、悪より救い出したまえ」(マタイ六の一三)という祈りは、私どもの日ごとの必死の祈りでなければなりません。
ベタニヤのマリヤの心には永遠の愛が泉んだ、それはイエスとともに世に死んだからです。イスカリオテのユダの心には、救主を売る罪がわいた。それはこの世の欲をいだいたからです。人の心の明暗二相の線を引き、機微の間に事態の推移をはらみつつ、過越の祭りの当日が近づいてきます。