Classici giapponesi con furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Leggi パンドラの匣 (パンドラのはこ) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 192.644 caratteri · 386 schermate
コスモス
1
「そうかね、それじゃもう教えない。」
竹さんは黙っていた。黙って摩擦をつづけた。摩擦がすんで引きあげる時に、竹さんはおくれ毛を掻き上げて、妙に笑い、
「ヴェリイ、ソオリイ。」と言った。
ごめんなさいね、って言ったつもりなんだろう。ちょっと竹さんも、わるくないね。どうだい、君、そのうちにひまを見て、当道場へやって来ないか。君の大好きな竹さんを見せてあげますよ。冗談、失礼。朝夕すずしくなりました。常に衛生、火の用心とはここのところだ。僕と二人ぶんの御勉強おねがい申し上げます。
九月二十二日
コスモス
1
さっそくの御返事、たのしく拝読いたしました。高等学校へはいると、勉強もいそがしいだろうに、こんなに長い御手紙を書くのは、たいへんでしょう。これからは、いちいちこんな長い御返事の必要はありません。勉強のさまたげになるのではないかと、それが気になります。
竹さんに、あんな事を言うとはけしからぬとのお叱り。おそれいりました。けれども、「もう僕は君をお見舞いに行けなくなった」というお言葉には賛成いたしかねます。君も、ずいぶん気が小さい。こだわらずに、竹さんに軽く挨拶出来るようでなければ、新しい男とは言えません。