Classici giapponesi con furigana
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ほうがんさぶろうのしょうたい
判官三郎の正体
野村 胡堂
Leggi 判官三郎の正体 (ほうがんさぶろうのしょうたい) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.587 caratteri · 25 schermate
二
「プッ」
とうとう皆な吹出してしまいました。
二
「成程、深山君は矢張り深山君だ」
男爵は憐れむような慰めるような、不思議な一瞥をこの若い教授の上へ送りました。
「判官三郎が、内燃機関の改良者だといわないところが、まだしも見付けものだよ」
宮尾敬一郎は不遠慮に頤を突き出します。
「マア一寸待ちたまえ」
黒津武は、もう一度外国語の本を取り上げようとする深山茂を止めて、
「君のように本ばかり読んで居る人間はあるもんじゃない、先あ少し付き合って世間並の話でもして見たらどうだ」
若い教授の手を取らぬばかりに、一座の中へ引入れました。
「有難う、だが僕にはまるっきり話題というものが無いんだよ、内燃機関の改良の事を話すと、君達に笑われるばかりだし……」
それでも淋しくニッコリして、男爵父娘と相対して、黒津、宮尾二人の間に座を占めました。
二十七八歳、むっつりした好青年で、何んとなく重厚な感じがあります。内燃機関の特殊な研究者で論文さえ出せば、何時でも博士号がもらえるという人物、その研究の助けを仮りて唐船男爵の経営して居る会社が、夥しい利益を占めて居るという噂もあります。