Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Leggi 吸血鬼 (きゅうけつき) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.554 caratteri · 381 schermate

Aozora Bunko

「岡田君は、どういう考えで、こんな大きな像を作ったのでしょうね。何かあなたに話しませんでしたか」

明智は裸婦の一人一人を、入念に検査しながら、尋ねた。

「別に展覧会に出品なさる様なお話もなかった様です。失礼ですが、あなた方、絵かきさんや、彫刻家さんのなさることは、我々凡人にゃ、てんで見当もつきませんのでね」

家主は苦笑しながら、遠慮のない所をいった。

「これが出来上ったのは、いつ頃でした」

「サア、それが分らないのですよ。一体岡田さんは、ひどい変り者で私共に道で会っても、物もいわない様な人でしたが、家にいる時でも、窓という窓を締切て、入口の戸も中から鍵をかけて、昼間でも電燈をつけているといった、そりゃ風変りな人でした。仕事の方もきっと電燈の光でなすったのでござんしょう。私共はこの家の窓が開いていたのを見たことがない位でした」

聞けば聞く程、奇怪な事柄ばかりである。岡田がそんな男であったとすれば、岡田即ち唇のない男という、三谷の考えも、あながち突飛な空想とはいえぬのだ。

「その妙な男が、この像に値をつけて置きながら、今まで引取りに来ぬというのは、変ですね」