Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Leggi 吸血鬼 (きゅうけつき) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.554 caratteri · 381 schermate

Aozora Bunko

「本当の賊は、もっと力が強かったのです。手助けはなかったのです」

と解説がついた。

それがすむと、怪人物は、一寸法師の死骸を抱えて、部屋を出る。またしても三人連れの尾行が始まった。

恒川氏は左程でもなかったが、三谷青年は、素人の悲しさに、このお芝居を面白がるどころか、すっかりおびえていた。

「三谷君、気分でもお悪いのですか」

明智が、ふとそれに気づいて、懐中電燈を、三谷の顔にさしつけた。

「イヤ、何でもないのです。あまり不思議なことばかりなので、ちょっと……」

三谷は、そういって、笑って見せたが、顔色は紙の様に真白だ。額にはこまかい油汗さえ浮かんでいる。

「しっかりなさい。もう少しで、何もかも分るのです」

明智は元気づけて、青年の手を握り、それを引っぱる様にして歩いて行った。

怪物の行先は、やっぱり例の物置であった。

彼はさい前の一寸法師と同じ順序で、古井戸の蓋を取除き、抱えて来た死骸を、その中へ投げ入れた。イヤ、投げ入れる真似をした。

井戸の底

一寸法師の怪物は、彼がさっき小川正一(の藁人形)にした通りの手続きで、今度は自分が古井戸へ投げ込まれたのだ。