Classici giapponesi con furigana
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きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Leggi 吸血鬼 (きゅうけつき) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.554 caratteri · 381 schermate
恒川氏は、やや面食って答えた。
「我々は今、その犯人を捕らえたのです」
明智はますます突飛なことを口走る。
「エ、エ、どこに? どこに?」
警部はどぎまぎしないではいられなかった。
「ここに」明智は足元の古井戸を指した「こいつが、宝石泥棒です」
恒川氏が彼の言葉の意味を了解するのを待って、明智は更に語り続ける。
「幽霊会社を起したり、詐欺を働いたりするのは、畑柳にとっては、むしろ表向きの正業で、その実彼は、恐ろしい宝石泥棒だったのです。イヤ、泥棒ばかりではありません、人殺しの大罪さえ犯しています。彼には数人の同類がありました。どうせ悪者達のことですから、いつ裏切りをして、大切の宝石を横取りしないとも限らぬ。事によったら密告する様な奴も出て来るだろう。と思うと、首領格の畑柳にして見れば、七年の間、監房に安閑としてはいられない訳です。余罪が発覚して、死刑になることを思えば、死人のまねをしたり、硫酸で顔を焼くなどは、なんでもありません。いや、それだけではまだ安心が出来ず、彼は満足な手足を義手義足に似せたものをはめて、ひどい不具者をよそおいさえしました。……
さて、相好をかえて、全く別の人間に生れ変って、我家へ帰って見ると、実に滑稽なことが起った。