Classici giapponesi con furigana
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きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Leggi 吸血鬼 (きゅうけつき) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.554 caratteri · 381 schermate
あるいは愛児を誘拐し、あるいは当の倭文子さんを地下室に幽閉し、あるいは恐ろしい殺人罪の下手人と思い込ませるなど、その外あらゆる手段を用いて、一寸だめし、五分だめしに、こわがらせ、悲しませ、苦しめ抜いて、最後に、殺してしまおうとたくらんだのです。犯人にしては、犠牲者をただ一打ちに殺してしまうのが、惜かったのです。しゃぶったり、なめたり、ちょっとばかり傷つけて見たり、さんざんおもちゃにして、それから、アングリと食い殺そうという訳なのです」
明智は、青ざめた、総毛立った顔で、心の底から恐ろしそうに語った。
聞いている内に、恒川氏も、何かしらゾッとしないではいられなかった。
「若しそれが事実だとすれば、我々は一刻も早く倭文子さんを救い出さなければなりません。あの人はどこにいるのです。第一、どうしてあの厳重な見張りの中を、ここから抜け出すことが出来たのでしょう」
警部は明智の落ついているのを、もどかしがって、イライラしながらいった。
「ここから抜け出すのは訳はなかったのです。棺桶ですよ。斎藤老人の死骸を納めた棺桶が、手品の種に使われたのですよ」
「エ、エ、棺桶ですって?」