Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate
「ああ、助かりました。あの時、針ヶ別所の山の中で、鍛冶倉の奴にひどい目に遭って、首へ細引を捲きつけられましたがな、わしはまた、鍛冶倉を山刀で無暗に突き立てて突き殺しましたよ。わしも一旦は縊り殺されたのですがね、しばらくすると息を吹き返しましたよ。誰か知らん、首に捲きつけた細引をといてくれた人があったのでね。やれ嬉しやと小舎へ這い込んで見ると、お豊さん、お前の姿は見えないや……」
金蔵は中腰になって、お豊の前で、あの時の物語をはじめます。
「見れば鍛冶倉の奴は傍で死んでいるし、それではお豊さん、お前が逃げる時に、わしの首から細引をといて行ってくれたのかと思った時は、わしは嬉しかったよ」
「あの、それは……」
「それだけでも、わしはお前さんの親切が嬉しくって、嬉しくって。あれからわしは谷を這い廻ってやっと里へ出て、惣太が家へ二日ばかりかくまってもらって、それから身体もすっかり快くなったからね、わしはお前、こんなふうに薬売りの真似をしてね……どこへ行くものか、この界隈を夕方になるとぶらついて、お前の様子を見て廻っていたのだよ、どうか、お前に一目、会いたいと思ってね」