Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate
窓のあたりに眼をつけたと見えた時、竜之助はなんとなくまぶしい感じがしました。
いま道場の真中で行われつつある稽古か試合か、一方はすぐれて大兵な男、一方はまだ十五六の少年。大兵の男の朱胴はまだ新しく燃え立つばかりに見えるのが、竹刀は中段にとって、気合は柄に相応してなかなか凄まじいものです。相対した少年は質素な竹の胴に、これも同じく中段に構えているが、釣合いが妙ですから上段と下段くらいのうつりに見えます。
主人の位を見た竜之助は、この立合もまた興味を以て見はじめました。
「エーイ!」
大の男が鋭い気合と共に、
「足!」
足を覘うは柳剛流に限る。少年は真影流に見る人の形。
「他流試合か」
竜之助がこう呟いた時、少年はちょっと板の間を蹴るようにして左の足をはずして、飛び込んで、
「胴!」
主座の人はなんとも合図なし。両人は分れて、またも同じく中段の構えです。
竜之助はかの大兵の男よりは、この少年に眼をつけざるを得なかった、というのは、あとの「すくい胴」はとにかく、前の足をはずす巧妙さ、自分にも覚えがあるが、柳剛流の足は難物で、これをはずすは一流の達人でも難しとするところ、それをこの少年は平然としてその足をはずして直ちに腹へ行く余裕がある。