Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate

Aozora Bunko

「先生! 十がありません」

茂太郎が叫ぶ。

「十ハコノ次デス、アシタカラデス」

「今日教えて下さい、そうしないと数が合わなくていけません」

「デハ、教エテ上ゲルヨロシイ」

といって、マドロスは黒板の上に、

10

を書いて、

「テン」

「テン――十はテンですか、棒と球ですね」

茂太郎の首には小さな石盤があります。般若の面を頭の上へあげると共に、その石盤を胸におろして、黒板の文字をうつしとりながら、

棒だと思えば一

棒に当ればワン

の一と書けば二

二はツー、ツー、ツー

るの字の頭をちょっと曲げると三

三はスリ

巾着切り、かっぱらい

挟箱だと思うと違います

4は四の字でございます

フォーア、フォーア、フォーア

ふかしたてのお饅頭、フォア、フォア、フォア

五の字は人の面

6は鼻です

7は鍵

8は瓢箪ポックリコ

茂太郎はこんな出鱈目の下に、文字を書き且つ習いつつあったが、

「さあ、皆さんがよく御勉強をなさいましたから、今日はこれでお休みの時間にして上げます、お休みの時間には、わたくしが踊りをおどってごらんに入れます」

先生を圧迫して、自分が放課を宣告し、右の手を差す手、引く手にして足踏みおかしくはじめると、乳母の膝なる登が笑いました。