Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
ように疑った訳ではない、断じてない、茲の区別は読者に呑み込んで貰わねばならぬ。
仮面ではないが此の時の秀子の顔は何となく人間以上に見えた、殆ど凄い程の処がある、と云うて別に当人が、強いて顔の様子を作って居る訳でもなく、少し高輪田を怪しむ様は見えるけれど其の外は唯平気に静かなのだ、其の平気な静かな所に一種の凄味が有るから妙だ、余は此の時高輪田の顔をも見た、彼は同様な心を以て秀子の顔を見て居るだろう。
彼の顔は前にも云った通り、男としては珍しいほど滑らかで、余り波瀾の現われぬ質では有るがそれでも初めて秀子の顔を見た時には確かに彼の顔に一種の悪意が浮動した、何でも彼は兼ねてお浦から、此の秀子は古山お酉に違いないと云われて、全くお酉に逢う事とのみ思い詰め、己れ面の皮を引剥いて遣ろうと楽しんで遣って来たに違いない、爾なくば顔に斯う悪意の浮動する筈がない、所が彼は一目見て痛く驚いた、悪意は消えて寧ろ恐れと云う様な色になった、何でも人違いと覚ったが為らしい、併し彼仲々根強い気質と見え、怯み掛けて又思い直した様子で、一層眼に力を込めて再び秀子の顔を見詰めた、此の時の彼の目は実に鋭い、非常な熱心が籠って居る、若し眼の光がX光線の様に物の内部まで入り込む