Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate

Aozora Bunko

と驚く声が幽かに聞こえた。

少しは身体の痺れが薄らいだか、此の声で目を開く事も出来た、聊かながら声を出す事も出来た、余「オヽ秀子さんですか」と云う中にも秀子の左の手に何の様な秘密が有るか知らんと、見ぬ振りで見た、けれど秀子は手巾で巧みに左の手先を隠していて分らぬ、此の様な隙でも斯う用心する程ゆえ、お浦に見られて必死に成ったのも無理はない、次に余の口から発した言葉は「お浦は何うしました」と云う問いであった、秀子は気が附いた様に「オヽ私より浦子さんが当然介抱なさらねばならぬ方です」と云って、更に今喧嘩をした室に向い「浦子さん、浦子さん、丸部さんのお声が貴女には聞こえませんか、大変ですからサア早く茲へ来て下さい、エ浦子さん丸部さんが呼んで居ますよ」と云えどお浦は何したか返事をせぬ、少しの物音さえもせぬ、秀子は怪しみ「オヤ、私の傍へ来るのがお厭ですか、其の様な場合では有りません」猶もお浦は音沙汰なしだ、秀子「今の喧嘩は私が悪かったから、ヨウ浦子さん、茲へ来て下さいな、私一人では何うする事も出来ません、私の秘密などは最う何うなさろうと貴女の御勝手ですからサア、浦子さん、浦子さん、それほど私の傍へ寄るがお否ならサア今の鍵を上げますから、之を以て戸を開き、早く誰かを呼んで来て下さいな」