Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate

Aozora Bunko

のに助けると云う訳には行かず、と云って助けずに、知らぬ顔で済ます訳にも猶更行かぬ、困った、実に困った、只問う丈では幾度問うたとて打ち明ける事ではなし、矢張り此の上は、秘密にも何にも構わずに、余の妻になると云う約束をさせ、爾して許婚の所天と云う資格を以て充分の親切を盡くし、追々に其の信任を得て、爾して打ち明けさせるより外はないか知らん、追々と云う様な気の永い話では此の切迫して居る今の場合に間に合わぬかも知れぬけれど、外には何の道もないから仕方がない。

余は此の様に思って再び秀子の室へ行ったが、中は大層静かだ、猶だ権田と話して居るか知らん、斯うも静かな様では余ほど湿やかな話と見える、余が這入るのは勿論悪い、悪いけど此の様な大事の場合に権田の都合の好い様に許りはしては居られぬと、今思うと半ば殆ど狂気の様で、戸を推し開いて中へ這入った、オヤオヤ、オヤ、権田は居ぬ、秀子が一人で泣いて居る、余は安心もしたが拍子も抜け「権田弁護士は何うしました」秀子は泣き顔を隠して「疾うに話が済んで帰りました」彼が来てから三十分とも経たぬ程だのに「疾うに話が済んだ」