Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
事さえ知らぬ、幽霊塔へ現われる前、秀子は何所に何うして居た女であろう。思えば実に余の位置は空に立つ様な者である。実を云えば此のポール・レペル先生がどうして秀子を助け得るやをさえ知らぬのだ。
併し先生に逢えば何も彼も分るであろうと独り思い直して元の室へ帰った。暫くすると前の取り次の男が再び来て、先生の手がすいたから此方へと云い、奥深く余を連れて行きとある一室の中に入れた、此の室は今まで居た室と大違い、最と風雅に作り立て、沢山古器物杯を飾り、其の中に仙人の様に坐して居る一老人は確かにポール先生であろう、童顔鶴髪と云う語を其のまま実物にしたとも云う可き様で、年は七十にも近かろうが、顔に極めて強壮な色艶が見えて居て、頭は全くの白髪で有る、余は人相を観ることは出来ぬけれど、此の先生確かに猶太人の血と西班牙人の血を受けて居る、決して純粋の仏国人ではない、先ず余を見て子供に対する様な笑みを浮べて「私の知人から紹介せられたと聞きましたが知人とは誰ですか」
誰と答えて好かろうかと少し躊躇する間に熟々先生の顔を見るに、実に異様な感じがする、初めて秀子を見た