Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
所はなく、若し目を閉じて撫でて見れば誰でも同じ髪毛としか思いません」
と云いつつ自ら目を閉じて双方の髪毛を撫で較べて居る、余は胸に何とも譬え様のない感が迫って来て殆ど涙の出る様な気持になった。「けれど先生」とて争い掛けたけれど後の言葉は咽喉より出ぬ。
先生は静かに腰を卸し「詳しく言いますから先ずお聞き成さい、全体私は脳の働きが推理的に発達して居ると見え、許多の事柄の中で似寄った点を見出し、此の事は彼の事の結果だとか、これはかれの変態だとか云う事を見破るのが極めて早いのです、夫ですから自然犯罪の記事などを読み自分一身の見解を作るが好きで、今まで余り外れた事がないのです、此の夏子の老婆殺し事件なども初めから英国の新聞紙で読み自分一個の考えを定め、絶えず後の成行如何と気に掛けて居ましたが、其のうちに夏子牢死の報が伝わり又間もなく、私の許へその夏子が救いを求めに来る事になりました」
是まで云いて思想の順序を附けるためか、又目を閉じて暫く考え「先刻も申しました通り、私の仕事は全く依頼者と利害を一にする様な性質で、私は依頼者から何も彼も打ち明けて貰った