Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
愛の情は仲々是しきの事で消えて了う者では無い、唯残念だ、唯情け無い、真に手の裡の珠をでもなくした様な気持がして、急に身の上が、淋しく心細く成って了った。アア彼の様な者を愛せねば宜ったのに、愛しさえせずば其の素性を聞き、驚きはしようとも斯う絶望はせぬ筈だのに。
残念、残念と幾度か呟いて、泣き出したい様な気になり、暫し何事も心に移らぬ様で有ったが、頓て先生の声に気が附いた、先生は余の肩を推し「モシ丸部さん、丸部さん、貴方は再び秀子嬢の顔を作り直して貰う為に来たではないのですか、その為でなくば何の為です、貴方の目的は何所に在ります」余は身を悶えて「エエ、其の様な目的ではないのです、貴方に逢えば秀子の素性の清浄潔白な事が分るかと思ってハイ其の清浄潔白を世に知らせる確かな証拠を得たいと思って」先生「オヤオヤ夫はお気の毒です、少しでも秀子の素性を潔白らしく認めたくば私の許へ足踏みをしては成らぬのです、茲は穢い素性ばかり集めてある畜蔵所の様な者ですから、手もなく貴方は反対の方角へ来たのです」余「ハイ是で自分の愚かさに愛想が盡きまして」