Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
威厳が備わり、何となく近づき難い所が現われた、権田時介も余と同様に、此の時初めて秀子の危険を知り、容易ならぬ場合と思ったか、電光の様に余に目配せした、余も同じく目配せした、目配せの中には暗々秀子を渡して成る者かと云う意味が籠り充分互いに通じて居る。
森主水は秀子に向かって「モシ、輪田夏子さん綽名松谷秀子嬢、貴女を茲で捕縛するは私の最も辛く思う所ですが、私情の為に公の職務を怠る訳には行きません、養父丸部朝夫に対し毒害を試みた嫌疑の為に、貴女は唯今から私の捕縛を受けた者とお心得なさい」丁寧な言葉では有るけれど、其の意味は「御用だぞ、神妙にせよ」と叱り附けるのと少しも違いはない。
アア養母殺しの輪田夏子、死刑終身刑の宣告を受け、首尾よく牢を脱け出だして松谷秀子と生まれ代わり今は又養父殺しの罪に捕わる、業か因果か、無実の罪か抑も又覿面の天罰か。
余と権田とは再び眼を見交わせた、船を同じくして敵に合わば呉越も兄弟、今まで競い争うた恋の敵も、秀子捕縛の声の為には忽ち兄弟の様に成って、言い合わせる暇もないが、早くも二人の間に分業の課が定まり、時介は飛鳥の様に室の入口に飛んで行き、其の戸に堅く錠を卸し、猶念の為にと自分で戸を守って居る、此の心は探偵を其の室から此のままは帰さぬ