Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
事は王侯貴人でも先ず出来まい、秀子は余の気を察したか「念の為之と之を開けて御覧なさい」と云い次に並ぶ二個の箱を指さして、即ち「第二号金銀」と目録に在る箱と「第三号、珠玉」とある箱で有る。
金銀、珠玉、ハテな何の様な金銀だろう、何の様な珠玉だろう、慾のない身も胴震いのする様な気持と為った、先ず第二号を開いたが、蓋も中蓋も前の通りで、唯中の実物だけ違って居る中には竪に九個の区画をして有って、其の一画毎に何々時代の金貨などと貼り紙が附き、昔の通貨が全く満々て居る、其の区画の六個は金貨で、残る三個が銀貨である、余は余りの事で手を触れると神聖を汚す様に思い、唯小声で「アアわかりました」と云った切り蓋を閉じた、猶心は鎮まらぬけれど、何となく長居するのが恐ろしく成って直ぐに次の「第三号」を開いた、之には区画もない唯幾個となく袋が入って居る。
袋の中が定めし珠玉だろうと思い、試みに一番上の手頃なのを引き上げようとすると、知らなんだ、袋は既に朽ち果てて、中の物の重みの為、脆く破れた、破れたと共に余は「キャッ」と叫び目を塞いで退いた、是が退かずに居られようか、袋の中から戛然の音と共に散乱して溢れ出た