Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Leggi 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) di 小酒井 不木 (こざかいふぼく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.140 caratteri · 396 schermate

Aozora Bunko

すると果してこの方法は、ある程度まで成功しました。ことに有力な容疑者が二人ある場合には、明かに真犯人を区別することが出来ました。けれど、反応が明かにあらわれただけでは、それをもって直接証拠とすることが出来ず、やはり自白を待たねば罪を決定することが出来ません。ところが私の予期に反して、死体を見せただけで自白した真犯人は一人もありませんでした。更に又、頗る物足らなかったのは、真犯人であり乍ら、死体を見ても心臓運動や呼吸運動に少しの変化もあらわれぬもののあったことです。要するに、死体を見せるという方法は、私の望んで居る効果をあげることが出来なかった訳です。

三

そこで私は第二の方法として、容疑者を法医学教室へ連れて来て、その眼の前で死体解剖を行って見せたならば、恐らく所期の結果を得るだろうと考えました。どうせ人を殺すほどの人間ですから解剖を見たぐらい、びくともすまいと考えられるのが普通ですけれど、人を殺す場合には多くは精神が異常に興奮して、いわば夢中になり易く、兇行の後一旦平常に帰ったときは、たといはかり知れぬ憎悪のために殺したのであるとしても、眼前で、被害者の内臓をさらけ出されては、恐怖のために、自白するに違いないと考えたのであります。