Classici giapponesi con furigana
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うきふね
文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集
泉 鏡花
Leggi 文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集 (うきふね) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 32.938 caratteri · 67 schermate
」
……と云う、瞳の色の美しさ、露を誘って明いまで。その色に誘われて、婦が棄てた撥袋の鏡台の端に掛ったのを見た。
我にもあらず茫と成って、
「彼処に見える……あれですか。」
「否、あんなものじゃありません。」とやや気組んで言う。
「それでは?……」
「否、絽の色なんです。――あの時あの妓――は緋の長襦袢を着ていました。月夜のような群青に、秋草を銀で刺繍して、ちらちらと黄金の露を置いた、薄いお太鼓をがっくりとゆるくして、羅の裾を敷いて、乱次なさったら無い風で、美しい足袋跣足で、そのままスッと、あの別荘の縁を下りて、真直に小石の裏庭を突切ると、葉のまばらな、花の大きなのが薄化粧して咲きました、」と言う……
大輪の雪は、その褄を載せる翼であった。
「あの、夕顔の竹の木戸に、長い袂も触れないで、細りと出たでしょう。……松の樹の下を通る時は、遠い路を行くようでした。舟の縁を伝わると、あれ、船首に紅い扱帯が懸る、ふらふらと蹌踉たんです……酷く酔っていましたわね。
立直った時、すっきりした横顔に、縺れながら、島田髷も姿も据りました。
私はその時、隣家の淡路館の裏にあります、ぶらんこを掛けました、柱の処で見ていたんですよ、一昨年ですわね、――巽さん。