Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うきふね

文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集

泉 鏡花

Leggi 文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集 (うきふね) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 32.938 caratteri · 67 schermate

Aozora Bunko

十二

――

俺は知らない、迷惑だ、と屹と貴方は、然うおっしゃいましょうけれど、芸妓したって、女ですもの、分けて、あんな、おとなしい、内気な小雪さんなんですもの、打ちつけに言出せますか。

察しておいで遊ばしながら、――いつも御贔屓を受けていましたものですから、池川さんの、内証の御寵妓ででもあるようにお思いなすって、その義理で、……あれだけに焦れたものを、かなえてお遣んなさらない。……

堅気はそうじゃあござんすまい、こうした稼業の果敢い事は、金子の力のある人には、屹と身を任せている、と思われます。

御酒の上のまま事には、団扇と枕を寝かしておいて、釣手を一ツ貴方にまかして、二人で蚊帳も釣りましたものを。」……と言う。

その蚊帳のような、海のような、青いものが、さらさらと肩にかかる、と思うと、いつか我身はまた框に掛けつつ、女の顔が弗と浮いて、空から熟と覗いたのである。

十二

「これが俳優なの。」

「まあ。」

しょろしょろ、浪が嬲るような、ひそひそと耳に囁く声。

松原の茶店の婦の、振舞酒に酔い痴れて、別荘裏なる舫船に鼻唄で踏反って一寝入りぐッと遣った。が、こんな者に松の露は掛るまい、夜気にこそぐられたように、むずむずと目覚めた六蔵。