Classici giapponesi con furigana
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うきふね
文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集
泉 鏡花
Leggi 文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集 (うきふね) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 32.938 caratteri · 67 schermate
……むしろ、怪しいもの、可恐いものを取入れて、威すものには威され、祟るものには祟られ、怨むものには怨まれるほどの覚悟で、……あるべき事ではないのですが、ろくろ首でも、見越入道でも、海坊主でも。」
ひやひやと低声で言ったものがある。
「ここへ顕われるのを迎えたいと思うんですから、何うぞ、行力も法力も、お手柔かな所で願いたいんです。」
今度は大勢で拍手した。この坊主、みな面が憎かったに相違ない。
「半分わかった。――さあ、はじめろ。……とに角何でも出ろやい、ばけものの出たとこ勝負だ。」
と音を強く、ぐわんとまた煙草盆を木棍で敲いたのである。
もの争いがあっては、と中に立つらしい気構で、白尾は人をわけて座へ入った。
海岸らしい――話の様子で。――(避暑中の学生が、夜ふけて砂丘の根に一人、浪を見た目を大空の星に移していたが、渚をすらすらと通りかかる二人づれの女の褄に、忽ち視線を海の方へ引戻された。月なき暗い夜に、羅の膚が白く透く、島田髷と、ひさし髪と、一人は水浅葱のうちわを、一人は銀地の扇子を、胸に袖につかって通る。……浪がうっすりと裾を慕って、渚の砂が千鳥にあしあとを印して行く。