Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「どうも長いご無沙汰をしちまいましたが、願がかなって、やっとこんど東京へ出て参りましたので、今日はこれをお届けにあがりましたようなわけで」
「隆さん。何だね、この黄金は」
「亡くなった親父のかたみでございますよ。臨終のせつ、父の遺言で、これは甥の寧にやってくれといわれ、長いこと預っておりましたが、つい折もなくッて」
「へえ。叔父御から私へだって。――じゃあ叔父さんは、そんなにも、死に際まで、わしを思っていてくれたのか」
「どうぞお納めくださいまし。亡父の遺言を果し、てまえもこれで荷が下りました」
「かたじけない」と、徐寧は納めて。「……久しぶりだ、ともかく一献」
と、その夕は、酒となったが、自然、色にはかくせない徐寧の浮かぬ素ぶりに、湯隆がわけを訊くと、じつは云々、先祖には申し訳ないし、自分にとっては愛児を奪われた悲しみにも勝る、かつは世間に聞えたらいい物笑い、いっそ鎗を捨てて坊主にでもなろうかと思っているところだ――という嘆息。
じっと、聞いていた湯隆は、さも同情の念にたえないように。
「……ああ、そんなわけでしたのか。そいつは飛んだご災難。てまえも小さい頃、親父に連れられてお宅へ伺ったとき、一度拝見させてもらった覚えがありますが、じゃあ、あれですね」