Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
言い終るとまもなく、彼は従容として死に就いた。宋江も呉用も、哀哭してとりすがったが、魂魄、ついに還らなかった。
ただちに喪を発し、泊中の者は頭巾に喪章をつけ、また宛子台の上には黒い喪旗が掲げられ――一山、哀号のうちに沈みきった。
日をえらんで、聚議庁の大堂には、霊幃の祭几が安置され、中央の位牌には、
梁山泊主、晁天王霊位
と書かれ、香花、燈燭のかざりはいうまでもなく、特に供えられた一すじの“誓いの矢”が人目をひいた。これなん晁蓋を殺した「史文恭」と彫りのある毒矢の矢柄なのである。
大葬の日には、近郷近郡の諸寺院から、たくさんな僧侶をよび、そのさかんなことは、一国の太守の弔いも及ばない程だった。それも一日や二日のことでなく、あとの供養も七日にわたっておこなわれた。
さて、そのあとであった。あらたまって呉用と林冲とが、宋江の前にきて、
「国に一日も君なきあたわず、家に一日とて主なきあたわずです……。どうか今日以後は、あなたがこの水滸ノ寨の上に立って盟主の座について下さい。大寨一同の声でもありますので」
「とんでもないことを」
と、宋江はかたく辞した。
「先生の遺言にも――史文恭をとらえた者を次の盟主に――と仰っしゃっておられ、しかも私には、この大寨を統御してゆけるほどな力も徳望もありません」