Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「当家の甥御とわかれば、仔細はない、はやく、その縄目を解いてやれ」
と、部下へも命じた。
「ちぇッ、運のいい奴だ。小三、このご恩をわすれるな」と、晁蓋は彼をシリ目に措いて――
「どうもせっかくのお役儀を、なんだかこう、ムダ骨折らせたような恰好になって、申しわけございません。ひとつ、もいちど奥で、お口直しをしてからお引揚げくださいませんか」
強って、雷横をねぎらい直し、またそっと、銀子何枚かを心づけた。部下へもまた、それぞれの物を与え、どうやら彼の画策は上々で、まもなく雷横一行は、そこの門を立っていった。
あとの荘院の奥では、それからのことだった。
真新しい衣服頭巾をめぐまれ、朝飯もたべて、すっかり元気を取り戻したかの股旅者は、晁蓋を前にしてその素姓を明らかに語っていた。
「もとより手前はやくざ、生れ故郷は東州でござんす。苗字は劉、名は唐、と申しましても、それは顔も知らないうちに死に別れた親のくれた名。人さんからは、この赤面のため、赤馬だの赤髪鬼などとアダ名されております。どうか今後とも、お見知りおきのほどを」
と、型どおりな、初対面の仁義をきって。
「――ご高名は、とうに伺っておりますんで、いちどはご縁をえたいと存じておりましたところ、つい先ごろ、山東、河北の密貿易仲間の者から、耳よりな儲けぐちをチラと聞きこみ