Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate

Aozora Bunko

「なんぼなンでも、この酷熱に、昼休みも与えぬのは、余りにむごい。楊志どの。そうカンカンにお怒りなさるな」

「執事。貴公が休めとゆるしたのか」

「許すも許さぬもない、これへ登りつくなり、自然にヘバッてしもうたのじゃ。わしにせよ、これ以上の我慢は、口から臓腑を吐くような苦しさだ。まあ、半刻ぐらいここで休んだところで、まさかお誕生日に間に合わぬこともあるまいが」

「分別者のあんたからして、そう仰っしゃるなら、なんでこの楊志のみ、一同の怨嗟をうけつつ無理な道中を好もうか。……したが、ここはどこかご存知か」

「されば、はや太行山脈の一嶺にかかってきておる。ここさえ越えれば」

「なにを、暢気な」

「違うか」

「いやさ、あんたのいう通りだから、馬鹿馬鹿しくなるんだ。さっきから、あたりの地勢を見るに、こここそ、黄泥岡といって、世間に不気味がられている盗賊の出没場所。……こんなところで気をゆるしたら、魔の砂塵の一ト吹きと見舞われぬとも限るまいぞ」

すると、もう度胸をすえて、太々しくなっていた強力の兵たちが、

「あはははは。また楊輸送使のおかぶが始まったぜ。毎日毎日ああいっちゃあ嚇かされてきたもンだ。