Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「や、ありがてえ」
何濤の起つより早く、手下の捕手三人が先へ陸へとび上がった。――それが土を踏むやいな、ぎゃッといったので、何濤は仰天した。待ちかまえていたらしい百姓の鋤が一気に三名をもう打仆している。
「うぬっ」
舟べりから躍って、何濤ともう二人の部下が、汀へ跳ぶと、さながら河童のようなものが、いきなり水中から半身を出して、何濤の足をつかみ、あッというまに、ぶくぶくぶく……と沼底へ深く消え込んでしまった。
「……おおい、小七小七、いい加減に浮いて来いよ」
やがてのこと。
兄の阮小二が、水のおもてを見て呼んでいる。すると、少し離れたところの岸で、げらげら笑っている者があった。いつのまにか、そこで満身の水を切っていた弟の小七である。そばには、何濤の体が、雑巾みたいに、草むらへ抛り出してあった。
「なアんだ、そんなところか。広言どおり、まんまと捕手の総頭を召捕ッたぜ。さあ、料理はこれからだ。……何濤、つらを見せろ」
「ゆるしてくれ、兄哥、このとおりだ」
「わははは。兄哥だなんて言やあがらあ。やいやい日ごろはさんざッ腹、お上の禄を食らって、贅沢三昧、あげくに下々の中を、肩で風を切って歩く奴がよ、俺たちの前に両手をついて、兄哥なんていっていいのかい。